• 検索結果がありません。

2006年版 CSR・社会環境報告書 | 日本製粉株式会社

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2018

シェア "2006年版 CSR・社会環境報告書 | 日本製粉株式会社"

Copied!
46
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)
(2)

日本製粉グループ情報 事業セグメント

トップメッセージ

特集

In Focus

千葉工場 製粉産業をリードする最新鋭工場の取り組み

企業統治と内部統制

コーポレート・ガバナンス(企業統治) CSRマネジメント

コンプライアンス(法令遵守) リスクマネジメント

社会と日本製粉

お客さまのために 商品の安全と品質保証 商品の情報表示 お客さま満足の追求 お取引先さまとともに 仕入時における安全性の確保 株主・投資家さまとともに 資本市場との良好な関係づくり 資金調達と株主還元

株主・投資家さまとのコミュニケーション 従業員とともに

従業員の人格・個性尊重の基本方針 人材雇用

人事制度/福利厚生 教育・研修

労使/労働組合 労働安全衛生活動 地域社会とのかかわり 地域住民とのコミュニケーション 社会貢献活動

地球環境と日本製粉

環境マネジメント            環境方針・目標

環境マネジメントシステム 環境監査

環境会計 環境教育

環境パフォーマンス マテリアルバランス 地球温暖化防止

廃棄物等発生量・最終処分量の削減 物流における環境負荷低減 大気汚染防止

化学物質の管理

水使用量低減と水質汚染防止 騒音防止

オフィスにおける環境負荷低減 環境配慮商品

環境コミュニケーション 環境情報の提供

第三者のコメント

2 3 5 7 11 12 13 15 17 20 21 22 23 23 23 25 25 26 27 28 28 29 29 31 32 32 33 35 36 37 39 41 43 43 43 43 44 44 45 46

編集方針

日本製粉株式会社では、1998年に環境委員会を設置し、事業 活動における環境保全の取り組み状況を、広く皆さまにご説明す ることを目的に、2000年に『環境報告書』を初めて作成し、2002年 以降継続して発行してきました。

また、「企業の社会的責任(Corporate Social Responsibility: CSR)」への社会的な関心の高まりを踏まえ、2003年1月にCSR委 員会を設置し、それまで個別に行ってきた法令遵守などの取り組 みを企業の社会的責任を果たす取り組みへと拡大してきました。 そこで、2005年からは従来の環境報告に加え、新たに社会性報 告を掲載し、『社会・環境報告書』として内容の充実を図りました。

社会性報告では、当社の事業を取り巻く「お客さま※「お取引 先さま」「株主・投資家さま」「従業員」「地域社会」の5つのステー クホルダーに分類し、当社とのかかわりと、それぞれに向けた社 会的責任を果たす取り組みについて、わかりやすくご説明して います。

対象期間

本報告書では、2005年4月1日から2006年3月31日までの実績に ついて報告していますが、2006年4月以降の活動や、将来に関す る予測・予想・計画も含んでいます。

対象組織

当社(日本製粉株式会社)および当社の製造部門を分社化し たニップン冷食株式会社、オーマイ株式会社の活動実績を対象 にしています。このため、本報告書の本文中における「日本製粉 グループ(当社グループ)」は、上記3社を表しますが、「物流にお ける環境負荷低減(P41、42)」では株式会社ニップンロジス、福 岡陽晃運輸株式会社を含めて記述しています。今後は可能な 限り対象範囲を拡大していく予定です。

対象分野

『社会・環境報告書2006』は、GRI (Global Reporting Initiative) の「サステナビリティ・リポーティング・ガイドライン2002」および環境省 「環境報告書ガイドライン2003年度版」を参考にして作成しています。

発行日

2006年8月(次回発行予定2007年8月)

CONTENTS

※ お客さま:当社商品・サービスの利用者(最終消費者・食品メーカー)および潜在 的な利用者を含みます。

将来に関する予測・予想・計画について

本報告書は、「日本製粉株式会社とその関係会社」(日本製粉グルー プ)の過去と現在の事実だけでなく、将来に関する予測・予想・計画な ども記載しています。これらの予測・予想・計画は、記述した時点で入手 できた情報に基づいているため、これらには不確実性が含まれています。 従って、将来の事業活動の結果や将来に惹起する事象が、本報告書 に記載した予測・予想・計画とは異なる可能性があります。読者の皆さ まには、この点をご承知いただき、本報告書をお読みください。

なお、日本製粉グループおよび関係者は、予測・予想・計画と異なる 事象が発生した場合においても、なんら責任を負うものではありません。

(3)

1 2 3 2 3 4 5 5 6 6 7 7 8 8 9 9 10 4 11 11 10 12 1 12 13

13 本店

国内生産・研究開発拠点

会社概要

主要データ

期末従業員数

2003 2004 2005 2,346 2,381 2,467 912 905 924

(名) 年度 連結 単体

連結子会社数

34 36 36 10 11 14 2003 2004 2005

(社) 年度 連結子会社数 持分法適用会社数 215,777

160,144

2003 年度

227,421

157,824

2005 年度

224,360 157,791

2004 年度 連結 単体 250,000 200,000 150,000 100,000 50,000 0 (百万円)

(百万円)

売上高 セグメント別売上高

6,585 5,269

2003 年度

7,620 5,661

2005 年度

7,605 6,205

2004 年度 連結 単体 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 0 (百万円)

経常利益

27.25 19.43

2003 年度

28.43 21.15

2005 年度

27.77 22.51

2004 年度 連結 単体

40 35 30 25 20 15 10 5 0 (円)

1株当たり当期純利益

478 464

2003 年度

590560

2005 年度

501 482

2004 年度 連結 単体

800 600 400 200 0 (円)

1株当たり株主資本

製粉事業 87,775(38.6%)

食品事業 114,021(50.1%) その他事業 25,624(11.3%)

2005年度 227,421

日本製粉は、日本最初の近代的機械製粉会社として

1896年(明治29年)に誕生し、一世紀以上にわたって日 本の小麦粉関連産業を支えてきました。今日では「製粉 事業」をコアビジネスとし、業務用プレミックスなどを扱う「食 材部門」、パスタやグロサリー(食品雑貨)などを扱う「加 工食品部門」、冷凍パスタや冷凍生地を中心とした「冷 凍食品部門」、弁当や総菜などの調理食品を扱う「中食 部門」の4部門からなる「食品事業」を、時代のニーズに 合わせて幅広く展開しています。さらに、健康食品・自然 化粧品・ペットフードなどを扱う生活関連事業、新事業の 開拓を進めるバイオ関連事業などを含めて、それぞれが 有機的に連携し、多角的な事業運営を行うことによって、 グループの拡大を図っています。また、海外への事業展 開も積極的に行い、米国やタイ、中国に事業拠点を配置し、 製造と販売の最適地化を推進しています。

当社はこれからも、すべてのお客さまから信頼される企 業として、事業活動のさらなる活性化と効率化を推進し、 グローバルな多角的食品企業をめざして、躍進していきます。

本   店 設   立 資 本 金 事業内容

営業拠点 海外拠点

〒151-8537 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-5 1896年(明治29年)12月

122.4億円(2006年3月31日現在)

小麦粉およびプレミックス、パスタ、冷凍食品な ど二次加工食品の製造販売、中食(弁当・総 菜)事業、エンジニアリング事業、生活関連事 業、バイオ関連事業など

札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡 米国、タイ 、中国

日本製粉株式会社(研究所、工場)

〒243-0041 神奈川県厚木市緑ヶ丘5-1-3 〒221-0036 神奈川県横浜市神奈川区千若町2-1 〒261-0002 千葉県千葉市美浜区新港229-4 〒301-0852 茨城県竜ヶ崎市向陽台1-7 〒455-0032 愛知県名古屋市港区入船1-1-34 〒551-0012 大阪府大阪市大正区平尾1-4-29 〒658-0023 兵庫県神戸市東灘区深江浜町41 〒812-0051 福岡県福岡市東区箱崎ふ頭6-11-5 〒047-0048 北海道小樽市高島1-1-3

ニップン冷食株式会社

〒370-0846 群馬県高崎市下和田町4-1-16 〒301-0852 茨城県竜ヶ崎市向陽台1-7

オーマイ株式会社

〒243-0041 神奈川県厚木市緑ヶ丘5-1-2 〒675-0103 兵庫県加古川市平岡町高畑830-1 中 央 研 究 所

横 浜 工 場 千 葉 工 場 竜 ヶ 崎 工 場 名 古 屋 工 場 大 阪 工 場 神戸甲南工場 福 岡 工 場 小 樽 工 場

高 崎 工 場 竜 ヶ 崎 工 場

厚 木 工 場 加 古 川 工 場

日本製粉グループ情報

(4)

日本初の近代的機械製粉会社として誕生して以来、小麦粉の品質向上と安定 供給に努め、製粉産業をリードし続けてきました。現在はパン・麺・菓子用など、さまざ まな種類の小麦粉をはじめ、ふすま※やそば粉など、多岐にわたる商品を取り扱って います。2006年4月に生産ラインを拡充して国内最大級の製粉工場となった千葉工

場をはじめ、日本各地に大型製粉ラインを有した製造工場を配置して、衛生的かつ

効率的な生産活動を行うほか、研究部門の充実にも注力しています。

製粉会社の総合技術力を活かして

食材部門では、自社で製粉した高品質な小麦粉を用いて生産するホットケー

キミックスや天ぷら粉などのプレミックスをはじめ、コーンや上新粉などの業務用 食品素材を扱っています。原料段階からの徹底した品質管理のもと、二次加 工性への配慮など、多様なニーズに応じた最適な商品づくりに努めています。

2つのブランドで食卓をサポート

家庭用小麦粉やプレミックスなど手作り志向に応える商品を提供するコーポ レートブランド「NIPPN」、スパゲッティやマカロニなど多様なパスタを中心にバラ エティー豊かな商品を提供するプロダクトブランド「オーマイ」。この2つのブラン ドを主軸に、お客さまの声に耳を傾けながら、食卓のニーズに応える「おいしく、

便利で、健康」な商品をお届けしています。

ライフスタイルに合わせた商品を提供

冷凍食品は、調理の手間を省き、手軽に利用できるため、業務用・家庭用とも に需要が大きく、現在の食生活に欠かせないものとなっています。冷凍食品部 門では、簡便性を重視した商品から本格志向の商品まで、お客さまの多様なニー ズに応える幅広いラインアップを実現しています。

手軽でおいしく健康な食事をお届けする

外食(飲食店での食事)と内食(家庭内での食事)の中間に位置づけられ

るのが、弁当や総菜などに代表される「中食(なかしょく)」です。中食部門では、 高齢化社会の本格化や単身赴任の増加、女性の社会進出などにともなって高 まる「食の簡便化」ニーズに応え、「健康・安全・おいしさ」にこだわった調理食

品の開発・生産を行っています。

バイオテクノロジーや健康食品、ペットフード、エンジニアリングなど、製粉・食品事業 を基盤として培った豊富なノウハウを活かして、多様な分野へ事業を展開。当社グルー プならではの強みと、社会のニーズとの接点を見据えて、将来の柱となる事業を育成 していきます。また、商品やサービスをより迅速・快適に提供するため、物流機能、情

報機能を強化するグループ会社を設けています。

※ ふすま: 製粉工程で発生する小麦外皮部分。食物繊維が豊富で家畜の飼料などに用いられます。

日本初の製粉会社として、食文化の多様性に対応し続ける―― 製粉事業

将来の可能性を見据え、自由な発想で展開する―― その他事業

食 材 部 門

加 工 食 品 部 門

冷 凍 食 品 部 門

中 食 部 門

業務用食材から加工食品、冷凍食品、中食まで、多様な領域で食生活を支える――食品事業

事業セグメント

(5)

販売

販売

原料供給 原料供給

販売

販売

販売

販売

原料供給

原料供給

販売 販売

販売 販売

原料供給 原料供給

販売 販売 施工

サービス提供

サービス提供

販売 販売

販売

販売 販売 小麦粉・プレミックスの製造、販売(海外のみ)

United Flour Mill Public Company Ltd. *

プレミックスなどの販売(海外のみ)

Nippon Flour Mills (Thailand) Ltd.

プレミックスの製造、販売

プレミックスの製造、販売(海外のみ)

Quality Naturally! Foods,Inc.

パスタ類の製造、販売

Pasta Montana,L.L.C.

原料供給 そば粉の製造、販売および小麦粉の販売 販売

松屋製粉(株)

情報処理サービス

(株)日本製粉システムセンター

物流サービス

(株)ニップンロジス *※ 食品関連プラントの設計、施工

ニップンエンジニアリング(株)

ペットフードの製造、販売

エヌピーエフジャパン(株) 健康食品の販売

日本デイリーヘルス(株)

バイオ関連機材の販売

ニップンテクノクラスタ(株)

ドーナツショップの経営

ニップンドーナツ (株)

ニップンドーナツ関西(株)

冷凍食品、加工食品類の製造、販売

エヌエフフローズン(株)

冷凍食材、食品類の製造、販売

ニップン冷食 (株)※ パスタ類の製造、販売

オーマイ (株)※

冷凍食材、食品類の販売

日本リッチ(株)

原料供給 弁当・調理パンの製造、販売 販売

(株)ファーストフーズ

販売 販売

(株)ニップン商事コーポレーション

販売 小麦粉の販売 販売

ニップン商事(株)

販売 販売

鈴木(株)

販売 販売

丸七商事(株)

上海日粉食品有限公司

製品・サービスの流れ 無印 連結子会社 * 持分法適用会社

海外で事業を展開 国内で事業を展開

日本製粉および主要な関係会社 ※ 本報告書の報告対象関係会社

(6)

変化する時代のなかで

「信頼され続ける食品会社」であるために

代表取締役会長

『社会・環境報告書2006』をお届けするにあたり、ご挨拶申し 上げます。

市場のグローバル化や高度情報化社会の進展、お客さまニー ズの多様化など、企業を取り巻く状況は大きく変化しつつあります。 また、利益優先の経営姿勢が招いた地球環境問題や人権問題、 さらには相次ぐ企業不祥事などが社会問題となる中で、2006年5 月に「内部統制」の確立を求める会社法の施行、6月に改正証 券取引法(金融商品取引法)の施行と証券取引所からの「コー ポレート・ガバナンスに関する報告書」の提出要請など、企業の 社会的責任(CSR)に対する取り組みへの要求が高まっています。

食品業界においては、生産拠点を海外に移転する動きは一 巡した感はあるものの、グローバル化が進み、輸入品増加などに より厳しい価格競争にさらされる一方で、お客さまの「食の安全性」

への関心、要求は極めて高く、素材調達から製造、流通、消費ま でのサプライチェーン全体を踏まえた安全管理体制構築と、コス ト競争力の向上とを両立して推進することが求められています。 日本製粉グループは、社会的責任が日々問い直されている環 境のもとで、お客さまの要求に応え、企業の業容拡大を通じた市 場競争力の向上をともに実現するため、企業活動のリスク管理 に留意し、より効率的、責任ある活動を担う組織・制度構築に取 り組んでいます。

具体的には、1998年に環境委員会を設立して、企業活動によ る環境負荷の低減施策を計画、推進し、2003年1月に「CSR委員

会」を設置し、2003年4月には、企業の社会的責任の観点から当 社のめざす姿を示した「行動規範」と、遵守すべき事項を明文 化した「行動指針」を策定するなど、さまざまなステークホルダー の皆さまへの社会的責任を果たすための基盤づくりに努めてき ました。

2005年4月には、「食の安全・安心」を保証するために開発体 制・品質管理体制を大幅に改編するとともに、迅速な意思決定 プロセスの構築や、業務執行に対する牽制機能の強化など、コー ポレート・ガバナンス体制の整備に積極的に取り組んできました。 今後もこうした基盤強化とともに、当社グループの全役職員が主 体的に社会的責任を考え、そして行動する体制・風土づくりを推 進していきます。

当社は創業以来「食の安全・安心」を第一に考え、お客さまに 「信頼される企業」として、社会に貢献することを普遍の理念と してきました。わが国初の製粉会社として誕生し、日本の製粉産 業の歴史を支えてきた当社は、一世紀を超える歴史の中で積み 重ねてきた実績と伝統への揺るぎない信頼を経営基盤としなが ら、変化する時代の中で、「信頼される企業」であり続けるために、 「企業の社会的責任」を果たし続けていきます。

本報告書は『社会・環境報告書』として、当社グループの「企 業の社会的責任」活動の一端を報告しています。当社グループ 理解の一助としていただくとともに、忌憚のないご意見をいただ ければ幸いです。

トップメッセージ

日本製粉(ニップン)の使命

日本製粉(ニップン)は、すべてのお客さまから信頼さ れる企業として、力強く成長しつづけます。

すべてのお客さまに、ご満足いただけるように日々努

力をし、関係するあらゆる分野で、競争力のある、もっ

とも優れた商品とサービスを提供し、社会に貢献しつ づけます。

わたくしたちの理念

わたくしたちは、わたくしたちの商品とサービスを通じて、 お客さまと感動をわかちあいます。

わたくしたちは、現状に満足することなく、つねに改良、 改善、そして改革に挑戦し、新しい時代をきりひらきます。 わたくしたちは、一人ひとりの力が最大限発揮でき、成果 が正しく評価される環境を作り、その中で持っている力 をだしきります。

わたくしたちは、社会の良き一員として、正しい行動をと りつづけます。

(7)

CSR活動を一つひとつ積み重ねていくことで

ステークホルダーの皆さまから

信頼される企業をめざします

代表取締役社長

日本製粉グループは、2005年4月、今後3年間の経営計画「05/07 中期経営計画」をまとめました。

本計画では、企業規模の拡大、利益成長目標とともに、「社 会の良き一員としての共生」を基本戦略のひとつに掲げており、 そのための具体的な取り組みとして、次の3点を明記しています。

●コンプライアンス重視の経営を推進します。内部統制システ ムやリスク管理体制の充実に努めます。

●品質保証体制の充実や環境負荷の低減を推進します。

●タイムリーディスクロージャーの推進とアカウンタビリティへの 取り組みを強化します。

これらの取り組みを推進することは、業務執行の最高責任 者である社長の責任であると認識しています。

当社グループは、こうした取り組みの基盤となるのがCSR活 動であると考え、2003年1月に本店各部長を構成員とした「CSR 委員会」を発足させ、活動方針を決定し、この方針のもとで CSR活動を実践してきました。

2005年度は、本店各部署、事業場ごとに、「企業理念」「行 動規範」に則った具体的な行動計画を立案し、実践しました。 それらの活動について、2006年4月に各部署、事業場が自己 評価し、CSR委員会がその進捗状況を総括して、各部署、事

業場にフィードバックしました。特に、共通目標としていた「ゴミ ゼロ」については、「環境委員会」との連携により、製造部門、 営業部門合わせた再資源化率79.5%を実現しました。

また、前年の異物混入による回収事故の再発防止策を再 点検するため、2006年1月28日から5週間の異物混入防止の 強化期間を設け、品質管理体制を確認しました。

さらに、2006年4月には、リスク管理体制の確立を図るため、 新たに「監査室」を設置しました。今後はこの監査室が中心と なって、業務の執行・報告、製品の品質保証、企業情報の適 時開示など、それぞれのリスク管理体制の点検を行い、ステー クホルダーの皆さまから信頼を得られるよう努めていきます。

2005年7月には「食育基本法」が施行されました。同法では、 「食」が生きるうえの基本であり、知育、徳育および体育の基礎

となるべきものと位置づけられています。当社は、「食育」を食 品の安全・安心や食品廃棄物等のリサイクル化などの基本と なる考え方と捉え、食育基本法の理念に基づく活動を推進し ていきます。

本報告書は当社グループの現状を説明するもので、その内 容は未だ不充分なものと自覚しています。当社グループは、今 後も、一つひとつのCSR活動を積み重ねることで、直面する諸 問題を解決し、さまざまなステークホルダーの皆さまの信頼を得 る企業として、社会的責任を果たしていく所存です。

(8)

日本製粉では、CSR(企業の社会的責任)活動を全社的に推 進しており、千葉工場においても、「CSR委員会」で立案された 年間計画に基づき、工場長を中心に具体的な取り組み計画を立 案・実行しています。

「すべてのお客さまに、ご満足いただけるように日々努力をし、 関係するあらゆる分野で、競争力のある、もっとも優れた商品とサー ビスを提供し、社会に貢献しつづけます。」という使命のもと、重

要な理念のひとつである「わたくしたちの商品とサービスを通じて、 お客さまと感動をわかちあう」ことを柱に、以下の4点を重点項目 として、具体的な取り組みを推進しています。

また、最新鋭の製造ライン新設を機会に、お客さま、お取引先さ ま、株主・投資家さま、従業員、地域社会など、当工場がお世話に なっているすべての皆さまに対して、従来以上に貢献を果たせる よう、従業員一同団結して活動を展開しています。

製粉産業をリードする最新鋭工場の取り組み

千葉工場

In Focus

生産能力の増強により、日本製粉の国内外での競争力強化を推進している製粉事業部門。 その基幹工場である千葉工場では、2006年4月、千葉工場における4番目の小麦製粉ラインとして、 日産500tを超える最新鋭の大型製粉ライン「Dミル」を新設するとともに、

製品安全、労働安全、環境に配慮する工場の全面リニューアルを行いました。 今回の全面リニューアルでは、製粉産業をリードする最新鋭工場として、 社会からのさまざまな要請に応える体制を整備しています。

〒261-0002

千葉市美浜区新港229-4

敷地 62,500m2

建物 工場本館および事業所棟

鉄筋コンクリート造

延床面積 25,600m2

原料サイロ

収容力 75,000t

小麦粉サイロ 立体自動倉庫

生産能力 日産1,600t

(コーンミルを含む)

工場概要データ

詳しい設備については 観音ページの内側を ご覧ください。

千葉工場

製品安全 環境保全

社会貢献 労働安全

千葉工場の主な取り組み

千葉工場のCSR活動計画

安全な食品を供給しつづけることが、当社の重要な役 割です。設備改善や5S(整理・整頓・清潔・清掃・しつ け)活動の推進により、万全な衛生管理体制の確立 に努め、常に優れた食品工場でありつづけます。

最新の技術を駆使して 製品の安全対策を徹底

当社では、企業は人であり、すべてのCSR活動におい て従業員の果たす役割は非常に大きいと考えています。 このため、従業員が安全に働くことができる職場環境 の整備に努めることはもちろん、従業員が自己実現で きる環境を整えることで、さらなるモラルアップをめざし ています。

安全を第一にした

作業効率の高い労働環境の実現

ISO14001の認証を受けた環境マネジメントシステムを 活用し、廃棄物削減・省エネルギー対策の推進を中 心に、環境負荷の低減に努めています。また、地域の 環境保全活動にも積極的に協力しています。

自然との共生をめざした環境保全対策

「食育」支援を通じた地域社会への貢献

工場内に車椅子の方にも配慮した見学通路を設置し、 学校や食育ボランティアの見学受入など、地域の食 育活動に協力する体制を整えています。また、展示会・ 祭事などの地域行事を積

極的に支援して、地域社会 との友好的な関係を構築し、 「従業員自らが誇りをもてる

良い工場」をめざします。

7 日本製粉 社会・環境報告書2006

安全な製品をお客さまのもとへ

「食の安全・安心」に関するお客さまのご要望・要求は、近年ますます厳しくなってきています。こうし た状況の中、千葉工場は日本製粉の基幹工場として、すべてのお客さまにご満足いただける高品質 の小麦粉を安定供給できるよう、日々努力しています。

新設したDミルでは、小麦粉が接する箇所へのステンレス材料の利用、清掃が容易な製造・搬送機 械の採用、外部からの異物侵入を防止するための全館の“陽圧化”――館内の気圧を外気より高く すること――など、厳しさを増すお客さまのニーズに対応できる構造としています。また、製造ライン入 口へのエアークリーナー・エアーシャワーの設置、資材搬入扉の二重化など、既設工場全体のリニュー アルを同時に実施し、衛生管理レベルを万全なものとしております。

社会の要請に応えるために

千葉工場は、常日頃より法令遵守、CSR重視を基本としてきましたが、2004年にはISO14001の認証 も取得し、あらゆる環境負荷を減らす取り組みを続けています。今回のDミル製造ライン新設において も、省エネルギー化を推進すべく、高効率モーターをはじめとする省エネルギー機器の採用、機器制 御システム・電力管理システムの改善などを実施しました。さらには、千葉県が策定した「ちば環境再 生計画」に基づいて、ふるさと千葉の自然の保全と再生を推進するために設置されている「ちば環境 再生基金」に協力し、地域の豊かな自然を次世代に引き継ぐ活動を支援しています。

また、工場全面リニューアルの一環として、構内をバリアフリー化し、障害をもたれた方でも安心して 見学いただける見学コースを設けました。「ちば食育サポート企業」にも登録し、食品を製造する現場 を直に見学いただくという、食に関する知識と食を選ぶ力を身に付けるための「食育」をサポートする 絶好の機会を提供しています。

その一方で、工場内で働く従業員の労働安全にも万全を期すとともに、従業員が柔軟な思考をもち、 真摯な態度と素直な意識をもって仕事に取り組むよう、従業員教育にも力を入れています。

当工場は、自己研鑽に努める全従業員とともに、今後も地域に開かれた企業・工場として、さらに社 会に貢献してまいります。

常務執行役員 千葉工場長

従業員一人ひとりが高い意識をもって、

製品安全、環境保全、社会貢献活動に取り組んでいます。

主な取得認証(認証マークなど)

JQA-2317

ISO9001認証 ISO14001認証 JQA-EM3941 管理事業所受賞 優良適正計量 千葉県福祉のまち づくり条例適合証

8

(9)

サイロ

原料タンク

サイロから原料小麦を 受け入れ、貯蔵します。

原料精選機 工場入口

資材搬入口

工場本館 小麦粉サイロ・倉庫

出荷場

小麦に混ざっているきょう雑物 を完全にとり除きます。

調質タンク

小麦に少量の水を加えて 粉砕しやすくします。

ロール機

小 麦を粉 砕します。 粉砕されたものは篩 (ふるい)にかけ、さら に次工程のロールに かけられます。

篩(ふるい)機

粉砕した小麦を粉とふすまに ふるい分けます。

ピュリファイヤー

次のロール機へ

次のロール機へ

粉砕した小麦の胚乳部を振動篩 (ふるい)と風力で純化します。

小麦粉サイロ

製粉された小麦粉を貯蔵します。

バラ出荷(業務用)

飼料として出荷 パン・麺・菓子などの 製造工場へ (業務用)

小麦粉

ふすま

再篩機 ふるい

大袋包装機 (業務用) 受電システム

(電力集中監視) 高効率 トランス

チェックビン・ホッパー 搬送機・各種センサー

ロール冷却水 制御システム バグフィルター

(集塵機) 高効率

モーター 送風機用 インバーター 消音ボックス

エアータイトドア

工場入口 バラ出荷口

底開放型搬送機

ステンレスチェックビン ステンレスホッパー

バグフィルター爆風口

作業足場

ロール上センサー

受電システム

消音ボックス

ロール冷却水制御システム

資材搬入口

製品安全 製品安全 労働安全 環境保全

環境保全

ステンレス材料の採用・清掃が容易な 機器の採用

小麦製粉工程での取り組み

工程内における衛生レベルの向上

異物の混入を防止するため、製粉工程、包装工程の入場口にエアークリーナー、エアー シャワーを設置するとともに、製造機械の荷揚げ口をエアータイトドアへ変更すること で、工程内の強制吸気によって外部より気圧を高くする“陽圧化”を行っています。 また、バラローリー積み込み場所への隔壁やシャッターの設置、資材搬入口の二 重化などにより、外部との区分を明確にし、飛来虫・飛来物などの異物の混入だけ でなく、外部由来の細菌汚染などのリスクも低減させています。

小麦粉製造工程で使用する機器、パイプなどについては、小麦粉が直接触れる 部分を中心にステンレス材料を多用し、工程由来の異物発生の可能性を低減さ せています。

また、ロール機、搬送機(コンベア類)は開放清掃が容易なタイプを採用し、日常 の清掃を徹底しています。

作業者の安全性・作業性を向上させるため、大型バグフィルター(集塵機)は床 面に貫通させて設置し、メンテナンス時に作業箇所に安全かつ容易にアクセス できる設置方法としました。また、1mを超える高さでメンテナンスする作業が必要 となる機械については、可能な限り作業用の足場を設置しています。

この他にも、各種センサー類の利用、各フロアーの照度確保など、さまざまな作業 者への配慮を行っています。また、バグフィルターに爆風口を設置し、緊急事態に 対応した災害拡散防止策も実施しています。

省エネルギーを実現する効率性の高いモーター、トランスを採用するとともに、既 存の受電システムを一元管理することによる力率の改善や、送風機のインバー ター制御による効率改善、ロール冷却システムの効率化などを行っています。

省エネルギー設備の採用

窓の数を減らすとともに、二重窓採用 による遮音性の向上、大型バグフィ ルター排気口への消音ボックスの設 置などにより、騒音を低減しています。

騒音防止 各種センサーを利用した

安全対策・労働環境への配慮

(10)

コーポレート・ガバナンス(企業統治)

支店・工場

コーポレート・ガバナンス体制

会計監査人

本店

牽制

選任、解任 選任、解任

連携

コーポレートスタッフ 株主総会

監査役会 監査役 4名 (うち社外 監査役2名) 監

監 査

事 業 執 行 の 監 査 役員会

取締役、監査役 執行役員が協議

執行役員 22名 (うち11名が取締役兼執行役員)

取締役会 取締役 13名、監査役 4名

事業執行 事業執行

事業本部

監査室

基本的な考え方

日本製粉グループは、食品製造会社として「食の安全・安心」 の確保を第一とし、おいしさや機能性を追求した商品をお客さま に安定して提供することを通じて「信頼される企業」となり、社 会に貢献することを理念としています。

この理念のもと、当社グループは、さまざまなステークホルダー の皆さまからの信頼に応えるためには、「コーポレート・ガバナンス」 の確立が重要な課題であると認識し、その実現に向けた経営 基盤の整備を進めています。

コーポレート・ガバナンス体制

当社では、多角的に事業を展開するにあたり、各事業それぞ れが迅速な意思決定を行うため、「執行役員制度」を導入して います。

「取締役会」は、取締役13名(うち11名が執行役員を兼務)、 監査役4名(うち社外監査役2名)で構成され、重要な業務執行 決定と業務執行監督の機能に特化しています。また、業務執行 に係る重要事項の報告および協議のため、取締役と監査役、執 行役員による「役員会」を設置しています。

さらに、本店においては、経営効率の向上と企業経営の透明 性、健全性を確保するために、事業執行機能を担う事業本部と、 適法性の確認を担うコーポレートスタッフとに機能を分け、事業 執行の迅速化、適正化、責任の明確化を図っています。コーポレー

トスタッフは、企画、法務、財務、生産管理、品質管理、品質保証、 知的財産、研究開発、国際などの各部署から構成され、適法性 の観点から事業本部を牽制しています。

支店・工場など各事業場での日常的な業務執行は、本店の 事業本部が情報を集約・管理して具体的な指示を与える一方、 事業場での重要な設備投資、権利関係に係る事項は、コーポレー トスタッフを通じて、社長が決裁し、取締役会が監督しています。

監査役監査の状況

当社は、監査役会設置会社として4名の監査役を任命してお り、うち2名が社外監査役です※。また、監査役をサポートする専

従スタッフを1名配置しています。

「監査役会」では、監査規程に基づき、監査方針、監査計画、 業務の分担などを定めています。各監査役は、監査役会で定 めた監査方針、監査計画および業務の分担に従って、取締役 会などの重要会議への出席、決裁書などの重要書類の閲覧に より、意思決定過程を監査するとともに、各事業場や子会社の 調査を実施して、取締役の職務執行状況を十分に監査できる 体制となっています。

また、監査役、会計監査人は、それぞれ定期的、または必要に 応じて報告会を開催しています。監査役は、これら報告会に際 しては、監査調書などを提供して情報交換を行い、緊密な連携 を図っています。

当社は、2006年4月1日に「監査室」を新設し、業務執行の適 正性、効率性、リスク管理を確保するための体制を整備しました。 監査役会は、内部統制の確立状況について、適宜、監査室と情

企業統治と内部統制

基本方針

1. 当社およびグループ各社の内部統制システム・リスク管理体制が 適切に構築されて、運用されているかについて監査する。 2. 取締役が、その意思決定に関して、経営判断の原則に準拠し、法

令・定款に違反せず、かつ善管注意義務・忠実義務に違反する ことのないように監視する。

3. 2006年に施行される「会社法」について適切な対応策を講じて いるかについて調査し確認する。

重点項目

通例的な監査のほか、以下の事項について重点的に監査する。 1. 適法性に関する調査

  ①商品表示義務の履行および商品の安全性   ②労働法令の遵守 ③CSRの推進状況 2. リスク管理に関する調査

  ①製品、工場および輸送等の安全性 ②債権の保全 3. 効率性に関する調査

  ①経営計画の実施状況 ②組織改革の効果 ③人材の活用   ④フリーキャッシュフロー(売掛金、棚卸資産および投資)の適正化   ⑤その他管理面に関する問題

2005年度における監査方針および重点項目

(11)

CSRマネジメント

活動指示

活動支援

CSRマネジメントシステム

CSR活動のPDCAサイクル

取締役会 監査役

社長

支店・工場 本店

ワーキンググループ CSR委員会

委員長:CSR担当役員

事務局:総務・人事本部法務グループ

Plan

●「CSR委員会」は、CSR

活動計画を立案

●各事業場は、当該事業

場のCSR計画を立案し、 CSR委員会に報告

Do

CSR活動計画に基づく取

り組みを実践

各事業場は、管下の従業

員に対し、企業の社会的責 任に関する教育を実施

Check

●「CSR委員会」は、事

業場別に取り組みを 検証、指示  必要に応じ「取締役

会」に報告

Action

●取り組みの効果検証を踏ま

え、今後の方針・計画を立案

報を交換していきます。

このような状況から、当社のコーポレート・ガバナンスは十分に 機能していると考えています。

CSRマネジメントシステムの構築

日本製粉グループは、優れた商品・サービスを提供するだけ ではなく、商品の安全性確保や環境保護、人権擁護、適正な労 働慣行の実践など、さまざまなステークホルダーの皆さまに対す る「企業の社会的責任(CSR)」を着実に果たすことを目的に、 2003年1月に、実践推進組織「CSR委員会」を設置し、社長を最 高責任者とするCSRマネジメントシステムの構築に着手しました。

「CSR委員会」は、CSR担当役員を委員長として、総務・人事 本部長、生産・技術本部長、製粉事業本部長、経営企画グルー プ長、広報グループ長、IR室長、製粉営業部長、食品業務部長、 冷凍食品営業部長および日本製粉労働組合書記長で構成さ れています。

活動内容は、行動規範・行動指針改訂の起案や、具体的な CSR活動計画の立案・実施、各事業場別の活動計画の立案お よび進捗状況の確認、さらにはCSRに関する活動効果の検証 などです。

CSR委員会事務局が立案するCSR活動計画は、委員会、社 長、取締役会の承認を受けた後、全事業場へと展開されます。 CSR委員会は必要に応じて個別課題に適したメンバーを指名し、 「ワーキンググループ」を設置します。ワーキンググループは、 CSR委員会から委託を受けた範囲内において、個別課題に関 する検討、方針・計画の立案を行います。

また、各事業場では、全社的なCSR計画を踏まえて、事業場 別に活動計画を立案し、実践します。

当社では、2004年10月から、このCSRマネジメントシステムを 継続的に実践、改善しつつ、PDCAサイクルを回しながら、CSR 活動を推進しています。

なお、CSR活動のうち、環境分野に関する事項については、「環 境委員会」の所管としており、CSR委員会との充分な連携のもと に取り組んでいます。

2000年 9月 2001年 4月

2003年 1月 4月 9月

10月 11月 12月

2004年10月

消費者苦情対応方法について再検討開始 苦情対応マニュアル完成

(2004年4月に改訂版完成) CSR委員会設置

行動規範・行動指針・説明文の策定 CSR推進体制整備の取締役会決議

●CSRマネジメントシステム運営要領

●企業倫理ヘルプライン制度運営要領

●危機管理基本規程

●リコールに関する緊急時対応計画

企業倫理ヘルプライン開設 企業社会責任ハンドブック作成 ハンドブックの講習会を全事業場で開催 (2004年4月まで)

全事業場行動計画実践 (2005年3月まで)

以後、1年ごとに計画実践

CSR活動の経緯(環境分野を除く)

※ 社外監査役(非常勤)の2名は弁護士ですが、特にその専門知識に基づいての意見 表明等は、業務執行のコンプライアンス確保上、極めて有益であり、常勤監査役とは 常時、情報や意見を交換しています。

(12)

基本的な考え方

企業の社会的責任(CSR)に対する関心は、安全で高品質 な商品の提供、法令の遵守、環境保護、人権の尊重、地域社会 への貢献など、幅広い分野に及びます。

日本製粉では、お客さま、お取引先さま、株主・投資家さまなど、 当社を取り巻くさまざまなステークホルダーの皆さまからの信頼 に応えていくために、それまでに取り組んできたコンプライアンス(法 令遵守)活動を、2003年1月からCSR活動の一環として新たに スタートさせました。

2003年4月には、CSRの観点から当社のめざす姿を示した「行 動規範」と、遵守すべき事項を明文化した「行動指針※」を策定。 法令遵守はもとより、この行動規範、指針の遵守を徹底するコン プライアンス活動を推進しています。

「行動規範」

「行動指針」の徹底

2003年11月、当社はコンプライアンス活動の社内における周知・ 徹底を図るため、「行動規範」「行動指針」の内容を解説した『企 業社会責任ハンドブック』を作成し、当社およびニップン冷食、オー

マイの全従業員に配布しました。

さらに、2003年12月から2004年4月にかけて、全事業場で講 習会を実施しました。また、講習会に合わせて、ハンドブックの各 項目の実践状況などに関するアンケートを実施し、この集計結 果をもとに、行動の実践目標を事業場ごとに設定。2004年10月 から、全事業場で行動計画の実践を開始しています。

2005年度の活動総括と2006年度の指針

2005年3月までのCSR活動結果については、2004年10月から 2005年5月に各部署、事業場での活動をモニタリングし、各事業 場が自己評価するとともに、その進捗状況を「CSR委員会」が 総括して、その結果を掲示板に掲載しました。

この結果を踏まえ、2005年8月に各部署、事業場において 2005年度の活動計画・目標を設定、全社共通の目標として「ゴミ ゼロ」を設定しました。

「ゴミゼロ」については、廃棄物削減、リサイクル率向上をめざ して、CSR、環境の両委員会が連携して各事業場の取り組みを

支援した結果、成果をあげました。

当社のCSR活動は、これまで2回にわたり計画、評価を行って きましたが、事業場によって取り組み状況にばらつきがあるのが 現状です。2006年度の計画策定に当たっては、委員会のあり 方を含めて見直し、全社的な取り組みであることを再確認して 進めたいと考えています。

※ 行動指針:行動規範を実践するために、当社として遵守すべき具体的な行動基準の ことです。行動指針は当社ホームページでご覧いただけます。

行動規範

行動規範1

すべてのお客さまに安全で高品質な商品・サービスを提供 しつづけます。

行動規範2

常にお客さまの信頼を得られるように日々努力をつづけます。

行動規範3

常にチャレンジ精神を持ち、成長しつづけます。

行動規範4

安全に働ける職場環境を確保すると共に、 個々の従業員の人格、個性を尊重します。

行動規範5

高い倫理意識を持ち、法令を遵守します。

行動規範6

環境問題に真摯にとりくみます。

行動規範7

国際社会の一員として、国内外の地域発展に努めます。

『企業社会責任ハンドブック』 2003年11月発行

企業統治と内部統制

コンプライアンス(法令遵守)

(13)

企業倫理ヘルプライン制度

社内調査委員会

(事実確認・原因究明・通報内容の検討)

ヘルプライン受付窓口

社長

従業員 (日本製粉/ニップン冷食/オーマイ) 社内

(総務・人事本部法務グループ長) (弁護士) 社外 CSR担当役員/総務・人事本部長/監査役

報告

連絡

相談 通報 会社側 対応内容を通知

照会 調査 依頼

回答 調査

報告 情報

共有 回答

個人情報に関するお問い合わせへの対応体制

個人情報 管理責任者 お客さま グループ 広報 グループ 法務

本店 各事業場

各部、事業

場調査

調 査 報 告

書作成

「企業倫理ヘルプライン」の運用

法令違反や社内不正など、企業倫理や法令に抵触する行 為は、企業が継続的かつ安定的に発展する妨げとなります。 当社グループは、CSRにおける重点的取り組みであるコン プライアンス体制強化の一環として、こうした行為を防止もしく は早期発見し、是正することを目的として、当社およびニップン 冷食、オーマイの全従業員(役員・パート・アルバイト・派遣社 員を含む)が相談もしくは通報することのできる「企業倫理ヘ ルプライン」を2003年10月に設置しました。

本制度は、通常の業務分掌・職務権限を補完するための 制度と位置づけています。つまり、こうした相談・通報は各所 属部署における役職者に対して行うのが原則ですが、相談・ 通報者本人がこれに支障があると考える場合に、本制度を活 用するものです。本制度の運用にあたっては、通報者保護の 観点から、通報したことによって不利益を被らないよう、運用規 程を定めています。

2005年度は、ヘルプラインの利用は2件ありました。その内 容は、費用請求の不適切など、ヘルプライン本来の目的であり ませんでしたが、通報者の指摘がわからぬように担当部署か らの無作為調査、発見、改善要求の手順で解決しました。

個人情報保護への対応

近年、個人情報の漏洩事件が相次ぎ、個人情報保護に対す る社会的関心が高まっています。2005年4月1日には「個人情報 の保護に関する法律」が完全施行され、個人情報を取り扱う事 業者は個人情報を適切に管理し、保護する義務を負うことが明 確化されました。

当社は、お客さまの個人情報に加え、従業員情報、株主情報、 関係会社情報、取引先情報など、さまざまな個人情報を管理し ています。このような状況のもと、当社では個人情報管理のルー ルを定め、2005年3月28日に個人情報保護方針を策定し、ホー ムページで公表するとともに、企画・業務本部広報グループ内に お客さまからのお問い合わせに対応する窓口を設置しました。 また、当社商品の通信販売を行っている会社に対しても、規程 の整備など、適切な対応ができるように指導しています。

2005年3月には、個人情報の取り扱いに関する社内マニュア ルを作成し、全事業場に配布するとともに、常に閲覧できるようイ ントラネットでも公開しています。また、各事業場に個人情報の管

理責任者を置き、個人情報の取得・利用・保管・廃棄が適正に 行われるよう管理しており、加えて情報を保管しているファイルや データベースにIDやパスワードを設定するなど、情報保管媒体 へのアクセス制御を行っています。

今後はアクセス制御に加えて、ハードディスクの暗号化、USB メモリなどの記録メディアへの書き出し制御など、個人情報を含 む情報資産の漏洩を防止する対策を講じていきます。また、総務・ 人事本部法務グループと情報企画推進室が中心になって、個 人情報保護意識の向上と営業活動上の対応事項に関する説 明会を実施し、全従業員への徹底を図っています。さらに、特に 顧客データを扱う関係会社については、当社と同じ規程、受付 体制の整備を指導し、個人情報保護の徹底を図っていきます。

(14)

リスクマネジメント

緊急事態発生時の流れ

緊急時検討委員会

緊急時対策本部 対策本部設置ま での応急措置とし て設置。 緊急性が高い場 合には、対策本部 に組織格上げ。

最高責任者(社長) CSR担当役員 対策本部事務局

最高責任者(社長)

当該事業場 報告

改善結果を 報告 改善指示

関連部署 生産・技術本部、品質保 証部、広報グループ、お 客様センター、総務グルー プ、法務グループ、工場 その他部門、関連会社 危機管理基本規程、

緊急時対応計画に よって対応。

緊急時

「CSR委員会」が当該事業場に対して改善を 指示。事業場は改善結果を報告。CSR委員 会は緊急事態再発防止のための見直しを検討。

収束時

CSR委員会

事業などのリスク

日本製粉グループの経営成績、株価および財務状況などに影 響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。

( 1 )経済状況、業界動向の変動

( 2 )WTO(世界貿易機関)・FTA(自由貿易協定)の進捗 と麦政策の改革

( 3 )海外進出に潜在するリスク ( 4 )健康食品に関する制度の変更 ( 5 )商品の安全性

( 6 )原材料の調達の安定性 ( 7 )為替の変動

( 8 )ふすま価格の変動

( 9 )コンピュータシステムのトラブル・データ漏洩 (10)災害による影響

緊急時の対応

「行動規範」「行動指針」に関する重大な違反があり、人の 身体・生命に悪影響を及ぼすような事態、または当社グループの 経営に多大なダメージを与える事態が発生する可能性(危機) が生じた場合は、「危機管理基本規程」(2003年9月制定)およ び「緊急時対応計画」に従って、「緊急時検討委員会」が解決 にあたります。「緊急時検討委員会」が、緊急性が高いと判断し た場合は、「緊急時対策本部」を発足させ、同本部が対応します。

緊急事態の収束後は「CSR委員会」が当該事業場に対して 改善を指示し、事業場は改善結果を直ちに報告します。また、 CSR委員会は緊急事態再発防止のための見直しを検討します。 見直しを行った項目については、確実に実践されるよう、CSR取り 組み計画に盛り込み、監査を行います。なお、見直し項目や改善 結果は、CSR委員会から最高責任者である社長に報告されます。

災害時の対応

当社は、事業活動における潜在リスクの把握やその発生防止、 万一の災害時の対応などにおける管理体制の強化に努めて います。

災害時において、従業員一人ひとりが適切に対応できるよう、 災害発生時の対応マニュアルを作成し、各部署に配布するほか、 緊急連絡網とともに掲示して迅速な連絡体制を構築しています。 さらに、年に1回防災訓練を実施して、避難・放水などの実地 練習を行うことで、的確な対応を身につけ、万一の災害時に備 えています。

●火災についての対応

すべての工場において、発火の可能性がある薬品、機械な どに予防的な装置(温度センサー、

ベルトのスリップセンサー・蛇行セ ンサー)を設置。また、火災発生 時に迅速な処置がとれるよう、消 火手順、連絡手順、責任者を明確 にしています。

●地震についての対応

日本製粉、ニップン冷食、オーマイの12工場に震度計を設置し、 計測震度に応じた工場設備、生産ラインの停止、点検、報告な どの基準を設定しています。特に製粉工場は、生産工程が縦に 設置される20m以上の高い建築物であり、安全確保上、地震発 生時には速やかに停止することが求められるため、自動緊急停 止システムを構築しています。

工場を統括する本店では、被害の程度に応じて、対策本部 の設置、復旧の応援、商品の供給体制の確保(他の工場から の供給)などを行います。

また、既設工場の耐震・液状化診断を進めており、状況に応 じて対策を検討するとともに、万一被害が生じた場合を想定して、

各工場で共通の予備部品を購入・ 保管し、相互に供給できるようにし ています。

さらに緊急連絡用として、本店、 各支店・工場に衛星電話を設置し ています。

企業統治と内部統制

震度計 温度センサー

(15)

「食の安全・安心」をお届けします。

お客さま

(最終消費者・食品メーカー)

公平かつ誠実に接し、相互 の信頼関係のもと、お取引 します。

お取引先さま

(原料・商品仕入先) 地域社会との共生をめざ

します。

地域社会

一人ひとりが能力を十分 に発揮できる労働環境を 提供します。

従業員

適時、適切に情報開示を 行い、株主価値の最大 化をめざします。

株主・投資家さま

お客さまのために 17

お取引先さまとともに 22

株主・投資家さまとともに 23

従業員とともに 25

地域社会とのかかわり  29

社会と日本製粉

企業の社会的責任(CSR)への意識が高まるなか、日本製粉は2003年1月に「CSR 委員会」を設置し、同年4月には「行動規範」「行動指針」を策定するなど、CSR活 動を全社的に展開するための基盤づくりを進めてきました。CSR活動を展開するに あたっては、企業を取り巻くさまざまなステークホルダーに対して、それぞれどのよう な責任を果たすべきかを考える必要があります。当社は、以下の5つのステークホル ダー(お客さま、お取引先さま、株主・投資家さま、従業員、地域社会)に対して、それ ぞれの立場から社会的責任を果たしていきます。

CONTENTS

(16)

商品の安全と品質保証

品質に関する行動規範

すべてのお客さまに安全で高品質な商品・サー ビスを提供しつづけます。

行動規範1

商品開発段階での品質保証体制

実態分析・

ニーズ把握 ご要望・ 提案

原料のチェック

ご要望・提案の確認

製造の承認

試作品のチェック

報告 お客さま

営業/お客様センター

CS検討会

開発本部

開発委員会

営業

生産管理グループまたは品質保証部 ●原料規格書の審査 一括表示の適法性チェック

お客様センター ●警告表示の適切さチェック

市場 調査

サンプルの作成 商品コンセプトの立案

試作

原料配合/包材・容器表示の検討

原料メーカー

製造工場での異物混入防止例(家庭用小麦粉)

小 麦

小石や植物の 茎 、小 麦 以 外 の穀粒を除去

高性能の磁石

の間を通過 い篩(開口200何 枚もの細か μm)を通過

金 属 片などの 混入をチェック

小 麦 精 選

製 粉

マ グ ネ ッ ト

篩 ︵ ふ る い ︶

包 装

金 属 検 知 器

小 麦 粉

法務グループ ●商標、デザインの類似チェック

基本方針

日本製粉は、すべてのお客さまから信頼されることを使命とし、 行動規範の中でも、安全で高品質な商品・サービスをお客さま に提供することを、第一に掲げています。この規範に則り、「食 の安全・安心」の確保に向けた体制整備と、さまざまな取り組み を推進しています。

商品提供までの品質保証の取り組み

当社では、お客さまに安心して購入していただける商品を提 供するために、開発から製造、物流に至る各段階において、品 質を保証するためのさまざまな取り組みを実施しています。

商品開発段階

家庭用商品の開発段階では、開発本部の開発企画グルー プと加工技術研究所とが、営業やお客様センターから報告され るお客さまのご要望や提案を参考に商品コンセプトを決定し、開 発を進めていきます。

試作段階では、商品の使用方法も考慮したうえで、営業とも 連携して安全性を確認しています。また、新規の原料を使用す る場合は、原料メーカーから提出された「原料規格書」を生産

管理グループまたは品質保証部がチェックし、安全性が確認さ れたものだけを使用しています。さらに試作品完成時と商品の 製造承認前には、お客様センター、法務グループ、生産管理グルー プ、品質保証部が役割分担して商品情報表示をチェックしてい ます。最終的には本社の主要部署で構成される開発委員会に

おいて、製造を承認します。

製造段階

製造段階では、「商品規格書」に記された安全性を製造工程 で確保することが重要になります。当社グループでは、衛生管理 に留意しながらISO9001規格に基づいた製造基準・工程検査 項目を設定して商品を製造しています。製造工程では、マグネッ ト、篩(ふるい)、金属検知器などを設置し、異物混入防止を図り、

安全性を確保しています。さらに出荷前には各工場の品質管理 チームで検査を行い、商品規格に合致したものだけを出荷して います。また、当社グループが製造を委託した商品や仕入品に ついては、品質保証部の承認を条件として販売しています。

物流段階

商品がお客さまのもとに届くまでの物流段階についても、適宜、 業務管理グループや管理部が改善事項の指示を行うなど、品質・ 衛生管理を推進しています。

例えば、商品の保管・配送に幅広く使用しているパレットにつ いて、木製からプラスチック製に切り替えました。プラスチック製 パレットは、木製と比べて2倍以上割高ですが、木製につきもの の木屑やささくれがなく、また耐水性も良く、衛生面でも優れてい ます。なお、木製パレットは廃棄せず、利用先をみつけて売却し ています。この切り替えは、2004年1月に決定して以来、地区ごと に順次実施しており、2006年中に完了する予定です。

品質保証活動の充実

当社では、当社グループ工場の品質管理を統括する「生産・ 技術本部」と、委託仕入品の品質保証を担当する「品質保証部」、 食品の安全性に関する試験・研究や各種分析を行う「分析セ ンター」を中心とした品質保証体制を構築しています。

2005年度は、生産・技術本部では「食の安全・安心」の基本

社会と日本製粉

お客さまのために

(17)

品質保証を担う各組織の役割

ご要望・提案 安全・安心

商品の安全と問題 時の原因究明 報告

報告

調査依頼 連携 調査報告

お客さま

営業/お客様センター

各事業本部

グループ各工場/委託先・仕入先工場 品質管理・生産管理シス テムの向上支援、調査 社外仕入品の管理、

調査

ISO9001品質マネジメントシステムなどの認証取得状況

ISO9001 ISO9001 ISO9001 ISO9001 ISO9001 ISO9001 ISO9001 ISO9001 ISO9001 HACCP ISO9001 ISO9001 ISO9001 1998-04-24

1998-06-19 1998-10-23 1998-12-18 2000-06-30 2001-11-22 2001-12-14 2002-07-05 1999-06-18 2000-01-28 2000-07-14 1997-04-21 1997-11-14 千葉工場

竜ヶ崎工場 神戸甲南工場 福岡工場 大阪工場 名古屋工場 横浜工場 小樽工場 竜ヶ崎工場 高崎工場 厚木工場 加古川工場

事業場名 登録日 規格

会社名

※1 ISO9001:品質マネジメントシステムに関する国際規格です。

※2 HACCP:Hazard Analysis Critical Control Pointの略称で、日本語では「危害 分析重要管理点」。食品汚染等の危害発生を予防するため、衛生・工程管理の チェックに重点を置いた、品質管理システムです。

※ AIBフードセーフティ活動:安全な食品を製造するためのガイドラインであるGMP(適 正製造規範)を重視した「AIB食品安全統合基準」に則り、監査員が依頼先工場 の現場検査を実施する活動です。

品質保証部 (生産管理グループ・品質管理室) 生産・技術本部 分析センター

ニップン冷食

オーマイ 日本製粉

である製造現場での異物混入防止策の徹底を図るため、設備 状況や管理状況をチェックする安全査察を当社グループ全工 場に対し実施しました。さらに、異物絶滅月間を設定し、その期 間には、全社統一のスローガンを作って全従業員への周知を図 るとともに工場長による安全パトロール、改善が必要な箇所への 改善札の貼付、生産・技術本部による安全査察の実施など、さ まざまな活動を実施することにより異物混入防止に対する意識 高揚を図りました。また、防虫・異物・衛生対策としてAIBフードセー フティ活動※を導入し、指導・検査を受けました。

品質保証部では、引き続き委託・仕入先工場に対する評価・ 承認、製品規格書・仕様書の承認を行うとともに、管理レベルを 上げるため品質管理指導やセミナー開催を行うなど、「食の安全・ 安心」に向けた対応に全力をあげて取り組んでいます。

お客さまに信頼され、ご満足いただける「安全で高品質な商品」 をお届けできるよう、今後も製粉、プレミックス、パスタ、冷凍食品な ど各事業分野において、品質保証体制の強化を図っていきます。

ISO9001

※1

/HACCP

※2

認証の取得

当社では、品質保証体制の標準化を図るため、品質マネジメ ントシステムの国際標準であるISO9001の認証取得に向けた取 り組みを、業界に先がけて1997年からスタート。小麦粉・プレミッ クス・パスタ・コーングリッツ業界では、当社が初めて同認証を取 得し、2002年度までに全事業場での取得を完了しています。また、 グループ各社においても同様に認証取得を推進し、グループ全 体で品質保証体制を強化しています。認証取得後も、各事業 場ではお客さまからの信頼を高めるために、品質目標を定め(Plan)、 これを達成するための実行プランの設定(Do)、進捗確認(Check) および改善の処置(Action)のPDCAサイクルにより、品質保証 の維持・向上に努めています。

さらに、安 全な食 品を作るための衛 生 管 理 手 法である

ISO22000やHACCPの手法も取り入れ、商品の安全・安心を追 求しています。

トレーサビリティ体制の構築

万一、商品の不具合が発生した場合には、原因を特定し、被 害が拡大しないよう対応するため、原料の入手経路、商品の販

売先を速やかに把握する必要があります。「食の安全・安心」

への注目が高まるなかで、国や食品業界などにおいて、こうした 「トレーサビリティ」の統一システムづくりが検討されています。

当社グループでは、原料の受入記録、商品の製造記録、商品の ロット管理など、あらゆる工程で記録管理を徹底することで、トレー サビリティを確保しています。

また、2003年から食品業界の「食品トレーサビリティ研究会」 に参加し、さらに2005年からは「食品原材料トレーサビリティ連 絡会」に参加することで、コンピュータシステムやバーコードによ るトレーサビリティシステムの導入について研究を進めています。

今後も現状のトレーサビリティ体制をレベルアップさせていくた め、他社事例を参考にした研究会活動を通じて、より短期間でト レースできる仕組みづくりなどを検討していきます。また、国ある いは食品業界のシステム統一の動きにも積極的に参加していき ます。

参照

関連したドキュメント

2021年12月17日

本株式交換契約承認定時株主総会基準日 (当社) 2022年3月31日 本株式交換契約締結の取締役会決議日 (両社) 2022年5月6日

委員長 山崎真人 委員 田中貞雄 委員 伊藤 健..

BIGIグループ 株式会社ビームス BEAMS 株式会社アダストリア 株式会社ユナイテッドアローズ JUNグループ 株式会社シップス

[r]

三洋電機株式会社 住友電気工業株式会社 ソニー株式会社 株式会社東芝 日本電気株式会社 パナソニック株式会社 株式会社日立製作所

(公財) 日本修学旅行協会 (公社) 日本青年会議所 (公社) 日本観光振興協会 (公社) 日本環境教育フォーラム

年度 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008. 件数 35 40 45 48 37